

ゲーム用3Dモデルの作り方を初めから学ぶとなると、なんだか気が遠くなりそうですが、まずは主要なテクニックを覚えてしまえば大丈夫です。シンプルなシェイプを使って3Dアートを作り出たい、画期的なアプローチを習得したいなど、人によって方向性の違いはあっても、基本を抑えればワークフローの道筋が自ずと見えてきます。
ボックスモデリング(またはサブディビジョンモデリング)は、ポリゴンモデリング手法の一つです。ポリゴンは頂点、辺、面の3つのパーツから成り立ちます。簡単にいってしまえば、三角形、正方形、長方形などの基本図形のことです。ゲーム用のボックスモデリングでは、ポリゴンのかたまりを使ってキャラクターを作成します。
まずは、単純な図形の低解像度メッシュからスタートし、不要な箇所を削り取りながら、3Dモデリングソフトウェアで造形していきます。メッシュを分割してポリゴンを細かく調整し、細かな部分を作り込みます。こうして、思い描くキャラクターやオブジェクトに徐々に近づけていきます。初心者なら、まずこの手法から入るのではないでしょうか。ソフトウェアがあれば、これで単純なモデルを作れます。
ボックスモデリングがシンプルな図形を組み合わせていくのに対し、エッジ(輪郭)モデリングは異なります。ポリゴン手法であることには変わりませんが、エッジモデリングではピースごとに組み立てていきます。
具体的には、ポリゴンを慎重に並べていくことで作品の形を徐々に整え、細部まで作り込みます。この方法は、人の顔をデザインする場合によく使われます。ボックスモデリングだけで顔のモデルを作るのは難しいためです。エッジモデリングでは、基本的なメッシュを作成してから、その周りにメッシュを増やし、一つの形に仕上げていけます。エッジ(輪郭)をつなぎ合わせてモデルを作るには、それなりのスキルが要ります。オンラインチュートリアルや講座で、プロセスをしっかりと学んでおいて損はありません。
ゲームに出てくる森や建物といった背景を一つ一つ細かく作り込でいたらきりがありません。そこで、プロシージャルモデリングが活躍します。
プロシージャルモデリングは、ある一定の法則に則って作成されます。様々なプラットフォームでプロシージャルモデリングを使用でき、主だった設定を行うことで、仕上げることができます。設定を変えるだけで、樹木を生い茂らせたり、高層ビルを古びた印象にしたり、動物を獰猛にもかわいい感じにも変化できます。こうしたソフトウェアを使いこなせば、ゲーム全体の背景シーンを効率よく作成でき、メインキャラクターやモデルの作成に集中することができます。
細部までリアルに造り込まれた世界観や、実在の人物をモデルにしたキャラクターを登場させたりする場合、3Dスキャニングが使われます。映画業界では以前よりある手法ですが、人間が基軸となる作品を中心にゲーム業界でもよく使われるようになりました。
この手法では3Dスキャナーを使います。スキャンしたデータをパソコンにアップロードして、モデリングソフトで処理します。ボックスモデリングやエッジモデリングと比べて、モデルのリアルさは格段に上がります。
デジタルスカルプティングは、3Dモデルの制作方法を劇的に変えました。これまでゲーム用の3Dモデルはエッジモデリングやサブディビジョンモデリングで作るのが定番でしたが、今ではペンタブレットで「彫刻(スカルプト)」感覚で作成できます。
ブラシを使って粘土を彫り出す要領で、筆圧を利かせてメッシュを細工していきます。優れた筆圧機能を持つワコムのペンタブレットでは、微妙な力加減で正確にスカルプトできます。
作業スピードが一段と上がり、いっそうリアルな作品に仕上げられます。
3Dモデリングを始めるなら、Wacom Cintiqがおすすめ。フルHD解像度ディスプレイに高精度なペンが付いたたWacom Cintiqには、ワコムならではの品質とノウハウが結集されています。思い通り操作できて、高精度のスカルプティングを可能にします。高解像度のメッシュを扱えるので、細部に至るまで精細なモデルを作成できます。3D制作でも、ワコムはあなたの「創りたい」に寄り添います。
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